4.インターネットは教室型の成長阻害要因を除去する(地域経済市場の制限)

Atlasマンツーマン英会話がオンラインスクール事業に積極的に取り組んだ背景には、インターネットは会員制語学スクールの成長を阻害する要因を除去するという経営判断があったからだ。

Atlasマンツーマン英会話は、まだ日本でインターネットが普及していない2000年以前に、米国でオンライン外国語スクールのシステムを試験的に導入している。これはmacromedia時代のソフトを自社サーバーで動かすものだった。

この当時からネット時代をにらんだシステムの導入を考えていたようだが、それは「会員制語学スクール」という仕組みの中にどうしても抜け出すことのできないジレンマがあったからだ。ネットはそのジレンマから自らを解放してくれるシステムであることに、Atlasマンツーマン英会話は2000年頃には気づいていた。それは「地域経済市場の制限」「レッスン料金の現金支払い」「予約システム導入制」「テレビなどのマス広告は使わない」というジレンマである。

一つ目のジレンマは「地域経済市場の制限」である。会員制語学スクールはシステム効率をとことん追求し、会員にできるだけ低価格と毎回払いでマンツーマンレッスンを提供することが目的であることは繰り返し述べたと思う。そのためできるだけ人口密集地帯の大都市に展開することが絶対条件であった。会員制語学スクールは教室運営のために地域経済市場ごとという足かせをはめられていたのだ。

しかし、消費者のニーズは果てしなく広がっており、消費者の目から見るとAtlasマンツーマン英会話のサービスは少々物足りないと感じることは否定できない。そこで東京、千葉、埼玉、京都、神戸、福岡などに展開すると15%のマージンではコストを吸収しきれず経営が成立しなくなるので、1地域2LS制が200万人以上の大都市では妥当と考えるのだ。つまり、スクール数を増やしたくても増やせないジレンマがあったわけである。

そこで、システム効率を落とすことなくスクール数を増やす方法、つまりジレンマから抜け出す方法を探し出すことが、会員制語学スクールの課題であった。そこで2000年に実験として始めたのがeAtlasオンライン・マンツーマン英会話である。このシステムは、通信販売の仕組みをベースにしたもので、ログインするにはIDとパスワードが必要だった。講師はオフィスに勤務する必要がなく自宅のPCにカメラとマイクを取り付けてレッスンルームで待機しているというシステムである。

したがってオフィスまで来る電車賃もパーテーションも冷暖房代も必要なくマンツーマンレッスンを提供する方法としてテストが繰り返されたのである。GMOとK-LINKが共同で開発をしたがその頃には本格的にインターネットがISDNからブロードバンドに移行し本格的に普及し始め、生徒募集を開始したのは2002年である。

現在は、約2,000名の会員がこのレッスンルームを利用しており、英会話以外の中国語・j韓国語・フランス語・ドイツ語・スペイン語も習うことができる。将来的には、さらに言語コース数を増やし、ロシア語やイタリア語なども習えるようになるだろう。そうなれば、会員制語学スクールの利用価値は格段に上がり売り上げを大きく伸ばしていくだろう。

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