4.上場企業のTOEIC活用についてのデータ①

上場企業のTOEIC活用についてのデータ①

ビジネスマンの英語力を評価する方法として普及しているTOEICだが、採用条件や昇進・昇格条件にする企業も多い。要求されるスコアは年々高まっており、今後のキャリアを左右していくだろう。上場企業約300社から、TOEICの活用データを読み解いてみる。

グルーバル化が進む中、楽天を中心に社内英語公用語化をする企業や社員の英語力を高めたいと考える企業は確実に増えている。ビジネスで通用する英語力を測定するテストとして普及するTOEICの受験者数が大幅に増えていることからも、その様子がうかがえる。

日本国内でTOEICのテストを運営するIIBCは、以前は商社や自動車メーカーなどの海外に拠点を持つ業種を中心に英語力が求められていたと語るが、ところがここ数年は、それ以外の企業も海外でのビジネスを意識し始め、社員により実践的な英語力を求め始めたことが、受験者数増加の一因ではないだろうか。

英検と違って、TOEICはすべての受験者が同じ問題を解くので、自分の英語力を相対的に把握できる点が評価されている。実際、採用や昇進・昇格条件にTOEICのスコアを活用する企業も少なくない。企業のTOEIC活用データを見ていきたい。

1 部門別スコア 国際部では750点以上、営業部は650点以上

調査に協力してくれた企業の平均スコアを見ると、国際部では750点、海外赴任は730点となっている。営業部は650点、技術部は600点と、英語を活用する場面が少ないと思われる国内の事業部でも、企業が期待するスコアは想像以上に高い。

海外のビジネス展開を重要視している企業の社員であれば、より高いレベルの英語力が求められるのは当然だろう。一方、技術部のような専門性が高い事業部の仕事であれば、広く一般的な英語の知識より自分の専門分野で使う単語がわかることが優先されるようだ。

また、ビジネス英語を現場で使う経験が少ない新入社員や大学生の平均スコアだが、新入社員は500点前後、大学院生は510点前後、大学生は450店前後をそれぞれマークしているが、すべてのTOEIC受験者の平均スコアである580点前後をいずれも下回っている。

つまり、入社2年目以降の社会人が平均スコアを押し上げていることになる。英語の授業を大学でも受けているはずの学生や、卒業して間もない新入社員であっても、経験を積んだビジネスマンのスコアには及ばないのが現状だ。

2 異動や昇進・昇格 部長は580点、役員には530点

TOEICスコアを社員の異動や昇進・昇格の条件にしいている企業は16%だ。商社、電機メーカーなどの業種が該当する。注目すべきは、今は条件になっていないが、書裏的にはそうする可能性がある、と解答した企業が51%をと半数を占めた点だろう。すでに条件にしている企業と合わせると70%近くに上る。

TOEICスコアを昇進・昇格の条件にしている企業が具体的に求めているスコアは、主任で500点、係長で550点、課長で550点、部長が580点だ。毎年どの役職のスコアもアップしている。

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